コロナ禍で、これまで当たり前にできていたことができなくなり、当たり前すぎて明確にしていなかったことについて考えるようになりました。
その一つとして、ヨガ教室ってなんだろう?があります。え、今更…といいたくなるテーマですが…
ヨガ教室とは。何かを学ぶとか(何かって、ヨガ教室だからヨガを学ぶ、ですね!)、体を柔らかくするとか、健康になるとか、そういうこともあると思いますが、ヨガ教室とは、非日常的な空間・場の提供だと思います。日常では味わえないものが味わえる場が、ヨガ教室です。
それは何かというと、場の浄化のためにお香をたくとか、音楽を流すとか、照明を暗くするといった、外的な演出もあるかもしれませんが、そういった外的なものを通して非日常を味わうというのではなく、自分がすでにもっているもの=「意識」を通して、日常では味わえない、非日常が味わえるのです。
五官(目・耳・鼻・舌・肌)によって、日常の意識は、常に外を向いていますが、ヨガではその意識を内側(自分)に向け、その人に応じたポイントに集中し、その人に応じた集中の継続をします。自分がもっている意識を、非日常的な方向=内(自分)に向け、そこに留まり続ける、といういつもと違う体験が味わえるのです。
そこで自分とヨガ教室のくくりで考えてみると、非日常を味わうための「場の提供」と共に「その人に応じた集中と、その継続」がなされるよう声かけをしていく役割があります。「その人に応じた」集中や、集中の継続ですから、それらに良い・悪いはなく、正しい・間違いもない、それぞれの「段階」に合った声かけが、非日常を味わうこと=外の世界に翻弄されずに、自分に落ち着く時間と、その体験に、欠かせないものとなります。
と、このような内容を、つい先日、レッスン前に話したのですが、レッスンを終える頃に「自分でハードル上げてしまったな」と、ひとりニヤリと苦笑(^^;していたら、オンラインで受講されていた生徒さんから「最初に話を聞いたせいか、今日のレッスン、とても良い集中状態を保てました!初めてかと思うくらい、良い体験でした」とのメッセージが…ホッ…(^^)
今では、対面に加え、画面越しのオンラインもありという、文明の利器と共に、場の提供のしかたも広がりをみせていますが、これからも、時代や状況に柔軟に対応しながら、場の提供を継続しつつ、受講生さんの段階に応じた指導も加味して、皆さんと非日常を味わい、内なる自分に落ち着く時間を、一緒に過ごしていきたいと思います。